分裂勘違い君劇場様のブログに気になる記事を見つけたので紹介します。
(他の記事もどれも大変面白いです)社員全員がホワイトカラーエグゼンプションの会社で働いてたことがありますどう理屈をつけても、ホワイトカラーの労働の価値が時間に比例するという考え方は、本質的に合理性に欠けます。
このため、グローバル化の圧力のなかで、ホワイトカラーエグゼンプションは、世界中の国に普及していくでしょう。
日本だけが、いつまでもその例外でいられるわけはありません。また、日本企業も、歩みは遅いけれども、少しずつ成果評価能力を蓄えていくのでしょう。
そして、労働者にとって、もっとも残酷なのは、まさに、このタイムラグです。
つまり、大企業のぬるま湯の中で、開花適齢期を過ぎてしまった後に、「正しいホワイトカラーエグゼンプション」がやってくるのです。
私の場合いま勤めている会社で3つ目ですが、残業代をいただいた事がありません。
最初に勤めた会社は名前を知らない人がいない大企業でしたが、所属していた部署が研究開発で裁量労働制を導入していました。そのため、5万円程度の裁量労働勤務手当てをいただき、残業代がないという仕組みでした。
2つ目の会社は年棒制のコンサルティング会社で、これは業界すべてに残業という概念がなく、どれだけ働いても基本給のままでした。
現在の会社は小さなソフトウェアハウスですが、外資系出身の社長はボーナスで還元する主義らしく、まったく残業代は支払われません。
自分の仕事はホワイトカラーに分類されますが、
長時間労働が不可欠です。どんな優秀な人間であっても、短時間で労働が終わるということはありません。むしろ優秀な人間ほど長時間働きます。いや、
長時間働いた人間が優秀なのです。
これは頭脳労働の仕事が構造的に、8時間働いて8成果だせるとすると、12時間働いた場合は、12成果より多い15成果でて、15時間働くと25成果でる・・・そんな仕事だからです。
たとえば、工数100人月で、1億円のソフトウェアの開発を行う場合、1人の人間が100ヶ月間で開発するのと、10人の人間で10ヶ月で開発するのでは、後者の方が断然投資効果が高いです。
なぜなら、月々100万円ずつ支払い、100ヵ月後にソフトウェアが稼動して収益を得るのよりも、月々1000万円支払い10ヵ月後にソフトウェアが稼動して収益を得るほうが、資金の回転率がはるかに高いからです。
しかし、実際のソフトウェア開発では、10人などの多人数で仕事を行うと各人の理解・認識のずれやスキルのアンバランスなどを調停するためのオーバヘッドがかかり、
工数が20〜50%程度増加します。
その解決策が
『三倍の速度で働いてくれ』です。
3〜4人で仕事をすればオーバヘッドは削減でき、仕事の期間が短いと短期記憶で仕様の仔細にわたって把握できます。なにより仕事以外にかかわる時間がないので、無駄な情報を脳みそに積み込む余地がありません。
当然ですが、相当な数の人が心がポキッと折れます。心が折れず毎日19時間以上働ける人が、企業にとって
理想のホワイトカラー労働者なのです。
労働者として自己研磨するためには、それこそ24時間働き続けるのが理想です。隣の社員より、隣の会社の社員より、隣の国の社員より・・・と競争・競争・競争・・・の原理で人生を歩むのであればそれもありでしょう。
しかし、通常は「家庭」、「友人」、「職場」の3つの環境をバランスよく時間を割り当てるのが社会を構成する人間として必要なものです。
仕事だけの人は労働者として優れていても社会人としては落伍者です。ホワイトカラーエグゼンプションは優れた労働者を排出するための制度であり、優れた社会人を生み出す制度ではありません。
もしあなたが、
「ホワイトカラーエグゼンプションで労働時間が短縮され、少子化問題も解決する」
と考えていたならば、一度、戦略コンサル会社で仕事をしてみるといいかと思います。
(ただし、成蹊大学出身の方は採用していません)